航空自衛隊ノータム取扱規則を次のように定める。
航空自衛隊ノータム取扱規則
目次
第1章 総則(第1条・第2条)
第2章 ノータムの発行(第3条−第6条)
第3章 ノータムの作成(第7条)
第4章 ノータムの掲示及び審査等(第8条・第9条)
第5章 ノータム通信実施要領(第10条−第14条)
第6章 他自衛隊との間の航空情報の交換等(第15条−第18条)
第7章 雑則(第19条)
附則
第1章 総則
(趣旨)
第1条 この達は、航空自衛隊におけるノータム等の取扱いに関して必要な事項を定めるものとする。
(定義)
第2条 この達において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
(1) ノータム等 ノータム、航空路誌改訂版及び航空路誌補足版をいう。
(2) ノータム 飛行場、航空保安施設の設置及びこれらの状態変更並びに航空機運航上の危険、運航支援及び飛行場の運用等に関する情報で、特定の様式により発行されるものをいう。
(3) サマライズ ノータムを特定の様式に要約したものをいう。
(4) 航空路誌(AIP) 運航に不可欠な永続性をもつ最新の航空情報を、国際民間航空条約(昭和28年条約第21号)第15付属書の基準に従つて収録し、国土交通大臣が発行したものをいう。
(5) 航空路誌改訂版(AIP Amendment) 航空路誌に収録される永続性をもつ新規の情報又は航空路誌の恒久的変更等に係る情報で、書面により国土交通大臣が発行するものをいう。
(6) 航空路誌補足版(AIP Supplement) 航空路誌の一時的変更等に係る情報(有効期間が3か月以上に及ぶもの、内容が図面を付さないと分かりにくいもの、複雑で詳細な内容を伴うもの又はノータム発行後有効期間が3か月以上に及ぶと予想されるに至ったもの等)で、書面により国土交通運輸大臣が発行するものをいう。
(7) 部隊等の長 航空機の運航に関する達(昭和57年航空自衛隊達第7号)第2条第2号に掲げる部隊等の長をいう。
(8) 飛行部隊長 飛行場勤務を担当する編制部隊の長をいう。
第2章 ノータムの発行
(ノータム事項)
第3条 部隊等の長は、次の各号に掲げる事項が、直接、航空機の運航に影響を及ぼすと考えられる場合は、ノータム発行その他の処置を講ずるものとする。
(1) 飛行場及び着陸帯の設置又は廃止
(2) 航空保安無線施設の設置若しくは廃止又は次に掲げる状態変更等
ア 航空保安無線施設の休止、復旧若しくは位置の変更又は航空保安無線施設の周波数の変更、識別符号の変更若しくは50パーセント以上の出力の増減
イ 計画整備による航空保安無線施設の状態変更
ウ 航空保安無線施設の作動が不規則となつたとき、又は信頼度が低下したとき(航空保安無線施設等飛行点検実施規則(平成8年航空自衛隊達第12号) 第11条第4項に規定するノータム発行の処置を必要とする場合を含む。)。
(3) 飛行場灯火又は航空障害灯の設置、休止若しくは復旧
(4) 着陸帯周辺における一時的な障害物の発生又は除去
(5) 着陸帯表面の損壊又は修復
(6) 着陸帯上の雪、氷若しくは水による危険状態の発生又は除去
(7) 給油業務の停止又は回復
(8) 自由気球、固定気球又は無操縦者航空機の出現
(9) 航空機の集団飛行
(10) 航空機の飛行に影響を及ぼすおそれのある演習
(11) ロケット又は花火の打ち上げ
(12) 航空交通管制、航空気象及び航空救難等飛行場勤務に関係する業務の変更
(13) 飛行場における台風警戒態勢の発令
(14) その他部隊等の長が特に必要と認める事項
(ノータム発行権者)
第4条 ノータムの発行権者(以下「発行権者」という。)は、飛行部隊長及び航空保安管制群飛行情報隊長(以下「飛行情報隊長」という。)とする。
(ノータムの発行等)
第5条 発行権者は、次の場合ノータムを発行するものとする。
(1) 通報すべき情報が一時的性質のもので、かつ、短期間のものである場合
(2) 航空路誌改訂版及び航空路誌補足版では時宜を得た提供が不可能な場合
(3) 当該飛行場の管轄に係る情報について、エアラック(運航上重要な施設及び方式の変更について、28日間隔で書面により国土交通大臣が発行するものをいう。)が発行されたことを確認した場合
(4) ノータムを変更又は取り消す場合
2 飛行部隊長は、主として当該飛行場に係る事項(飛行場周辺空域に係る事項を含む。)について、ノータムを発行する。
3 飛行情報隊長は、飛行部隊長が発行する事項以外の事項について、ノータムを発行する。
4 新しい情報を含んだノータムは、突発事項を除き、原則として、有効日の1週間前までに発行する。
(運輸省に対する航空路誌改訂版又は航空路誌補足版の発行依頼手続)
第6条 飛行部隊長及び飛行情報隊長は、航空路誌改訂版又は航空路誌補足版の発行が必要な場合、発行予定日の44日前までに、必要な資料を添えて航空幕僚長(運用支援課長気付)に申請するものとする。
第3章 ノータムの作成
(ノータムの作成要領)
第7条 ノータムの作成要領は、次の各号に定めるもののほか、航空支援集団司令官の定めるところによる。
(1) ノータムの作成に当たつては、サマライズを作成するものとし、構成及び作成例は、別紙のとおりとする。
(2) ノータムは英文で作成し、使用する略語等は、航空路誌(AIP)に記載されたものとする。
(3) 1通のノータムは、1件の情報に限定する。
(4) 日付及び時刻は、協定世界時(UTC)を使用する。
(5) ノータム番号は、地点略号等ごとに、毎年1月1日0000UTCをもつて更新する一連番号とする。
(6) ノータム識別符号は、NOTAMN(新しい情報を含んだノータム) 、NOTAMR(既に発行してあるノータムを変更するノータム)及びNOTAMC(既に発行してあるノータムを取り消ナノータム)のうち該当するものを使用する。
(7) 地点略号等は、発行権者が所在する飛行場等のICAO地点略号等による。
(8) ノータムの内容は、1,500字以内とし、これを超える場合は、2通以上に分割する。
第4章 ノータムの掲示及び審査等
(掲示及び点検等)
第8条 飛行部隊長は、航空機の運航関係者に対し、飛行計画の作成等の用に供するため、次の各号により処置するものとする。
(1) ノータムを発行した場合は、当該ノータムの写し又はサマライズを、発行権者の所在する基地の関係部隊等の長に配布する。
(2) ノータムを受理した場合は、前号に準ずる。
(3) 発行又は受理したノータムは、毎日点検し、航空機の運航関係者に対して各飛行場の最新の状態をベースオペレーションで提供できるようにするとともに、各飛行場のノータムのうち、内容に疑いのある場合には、飛行情報隊長に処置を依頼する。
2 飛行部隊長は、当該飛行場におけるノータムの取扱いに関する業務を飛行場勤務隊長に行わせることができる。
(審査及び指導等)
第9条 航空支援集団司令官は、飛行部隊長が発行するノータムの内容、様式、発信時期及び用語に関する審査並びに指導(必要に応じ、当該ノータムの発行権者に対して再発行を求めることを含む。)に関する業務を行うものとする。
2 航空支援集団司令官は、前項に規定する業務を飛行情報隊長に行わせるものとする。
第5章 ノータム通信実施要領
(通信手段)
第10条 ノータムの通信は、FADPシステム通信網を使用する。ただし、FADPシステム通信網を便用できない場合は、指揮管理通信網によることができる。
(ノータムの起案)
第11条 ノータムの起案は、別紙様式に定めるノータム起案用紙により行うものとする。
(FADPシステム通信網によるノータム通信)
第12条 FADPシステム通信網によりノータム通信を行う場合は、原則として、発行権者が管理する端末装置により行うものとする。
(指揮管理通信網によるノータム通信)
第13条 指揮管理通信網によりノータムを発信する場合は、航空自衛隊文書管理規則(平成13年航空自衛隊達第14号)第32条及び第40条の規定に基づき実施する。
(通信規定)
第14条 ノータム通信の細部実施要領は、航空支援集団司令官の定めるところによる。
第6章 他自衛隊等との間の航空情報の交換等
(陸上自衛隊及び海上自衛隊との間のノータム通信)
第15条 航空支援集団司令官は、航空自衛隊と陸上自衛隊及び海上自衛隊との間において、ノータム通信を実施するものとする。
(陸上自衛隊並びに海上自衛隊の部隊及び機関との間の業務処理)
第16条 飛行情報隊長は、陸上自衛隊並びに海上自衛隊の部隊及び機関の長(以下「他自衛隊の部隊等の長」という。)から依頼されたノータム事項について、当該部隊等の長と調整の上、ノータムを発行するものとする。
2 航空支援集団司令官は、他自衛隊の部隊等の長が発行したノータムの内容、様式、発信時期及び用語に関する審査並びに指導に関する業務を行うものとする。
3 航空支援集団司令官は、前項に規定する業務を実施する場合は、第9条第1項及び同条第2項の規定を準用するものとする。
4 航空支援集団司令官は、前条の規定に基づいて定めたノータム通信の細部実施要領を、他自衛隊の部隊等の長に通知するものとする。
(運輸省及びアメリカ合衆国軍隊との間の航空情報の交換)
第17条 航空支援集団司令官は、自衛隊と運輸省及びアメリカ合衆国軍隊との間において、ノータムの交換を行うものとする。
2 航空支援集団司令官は、アメリカ合衆国軍隊との間のノータムの交換にあたつては、国土交通省との間のノータムの交換の要領に準じて行うものとする。
(飛行場の管理権を有しない基地所在の飛行部隊長の特例)
第18条 航空自衛隊が管理する飛行場以外の飛行場に所在する飛行部隊長は、ノータムの取扱いについて、この達によりがたい場合は、当該飛行場の管理者との協議により行うことができる。
第7章 雑則
(委任規定)
第19条 飛行部隊長及び航空支援集団司令官は、この達に定めるもののほか、この達の実施に関し必要な事項を定めるものとする。
附 則
1 この達は、昭和57年9月1日から施行する。
2 航空自衛隊NOTAM取扱規則(昭和48年航空自衛隊達第28号)は、廃止する。
附 則(昭和62年12月9日航空自衛隊達第37号)
この達は、昭和62年12月9日から施行する。
附 則(平成元年3月6日航空自衛隊達第6号)
この達は、平成元年3月16日から施行する。
附 則(平成4年9月24日航空自衛隊達第44号)
この達は、平成4年10月1日から施行する。
附 則(平成5年3月19日航空自衛隊達第11号)
この達は、平成5年4月1日から施行する。
附 則(平成6年4月5日航空自衛隊達第18号)
この達は、平成6年5月2日から施行する。
附 則(平成9年2月20日航空自衛隊達第8号)
この達は、平成9年3月4日から施行する。
附 則(平成10年2月13日航空自衛隊達第2号)
この達は、平成10年3月1日から施行する。
附 則(平成11年2月2日航空自衛隊達第2号)
この達は、平成11年3月2日から施行する。
附 則(平成12年12月11日航空自衛隊達第53号)
この達は、平成13年1月6日から施行する。